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介護施設の快適な環境づくりには「気づき」が重要

「気づき」の重要性

よく観察し尊敬の気持ちを持って接するべし

介護の基本は「気づく」こと

介護の基本は「気づく」こと

介護の仕事は多岐に渡っています。高齢者の身体介護やレクリエーションの企画や運営、ご家族のサポートなどたくさんありますが、すべての業務に通じているのは「気づき」です。介護に限らずさまざまな物事に対してもそうですが、「変化に気がつく」から次のアプローチができるのです。高齢者の様子に常に注意を払っているからこそ、体調や精神面の変化に気づき、適切な介護を提供できる、というわけです。

マンネリ化に注意

業務がマンネリ化するとよくない習慣も生まれやすくなります。些細な変化に気づかなかったり、見逃したりするだけではなく、場合によっては気づいていないふりをする人もいます。
適切な介護をするためには高齢者を思いやる気持ちはもちろんですが、職業意識や介護職の倫理的価値観も重要です。しっかりとした考えを持って業務を遂行していかなければなりませんが、仕事である以上、評価がつくことは避けられません。他者を評価するのは大変ですし、嫌な気持ちになることもあるでしょう。ですが、そういった気持ちを持ってしまうと他者にも自分にも甘くなってしまうため、注意力が散漫し、高齢者ではなくスタッフを優先した介護施設になってしまいます。そのような施設では高齢者が快適かつ安全な生活を送ることはできません。
介護の仕事の基本である「気づき」は観察の原点でもあります。観察力が低ければ診る力も弱まります。取り返しがつかないほど状態が悪化してから体調の異変に気づく、ということは通常ありえません。体調が悪化する何かしらの予兆があったはずです。常日頃から注意深く観察していれば変化に気づくことができ、悪化する前に対応できたでしょう。日頃から観察を疎かにしているようでは、重大な事態になってもすぐに対応できるようにはなりません。コミュニケーションを取りながら状態を観察していきましょう。

尊敬の気持ちを持って接する

コミュニケーションを取る時は一方的に話すのではなく、高齢者の話にもよく耳を傾けることがポイントです。その際は、目線を合わせたり、低い視線で話すようにしましょう。年を重ねていても、認知症を発症して認知機能が衰えていても、高齢者はスタッフよりも長い人生を歩いてきている大先輩です。上から目線にならないように、尊厳の気持ちを持って接するようにしましょう。
高齢者が自発的に話をするようになるのが理想的ですが、認知症の人は会話が難しい場合も多いのでコミュニケーションが取りづらいかもしれません。その場合は表情や態度、しぐさなどからどのように感じているかを見極めて、コミュニケーションを取っていきましょう。

高齢者が心地よい環境をつくるために